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日産婦案に他学会が反発 国が調整へ 出生前検査 NIPTi
NIPT (Non-Invasive Prenatal genetic Testing)は胎児に染色体の病気があるかどうか妊婦の血液から推定する新しい出生前検査である。ダウン症など3種類の病気が採血だけでわかる。
異常がわかった親は重い選択を迫られる。国内で導入された13年4月から5年半に6万人超が検査を受け、病気と分かった約890人の9割が人工妊娠中絶を選択した。
日本産科婦人科学会(日産婦)の現行の指針では、検査ができる医療機関として、遺伝医療に通じた小児科医や産婦人科医が常勤する92病院が認定されている。検査前後には遺伝の専門家のカウンセリングが必須となる。だが、日産婦認定外の医療機関による検査が横行した。そのため、日産婦は19年3月に新指針案を示した。
日産婦の新指針案に対し、日本小児科学会は「染色体の病気がある子どもたちへの医療や支援の現状を妊婦に説明する機会が失われる」と反発する。日本人類遺伝学会は「採血のみという簡便なものだが、得られる結果は、胎児の一生を左右する」と安易な検査の実施に懸念を示す。だが、日産婦の理事会は6月22日、新指針案を最終決定した。
1999年に、旧厚生省の専門委員会が、妊婦の血液でダウン症などの確率が分かる「母体血清マーカー」の慎重な実施を求める見解をまとめたことがある。
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